新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

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本格王2019

本格王2019 (講談社文庫)作者:飴村 行,長岡 弘樹,友井 羊,戸田 義長,白井 智之,大山 誠一郎発売日: 2019/07/12メディア: 文庫 全く気付いてなかった。 新書版の「ベスト本格ミステリ」は無くなって、この文庫版に変わっていたんだね。 薄くなって(収録作品…

ノッキンオン・ロックドドア2

ノッキンオン・ロックドドア2 (文芸書)作者:青崎有吾発売日: 2019/11/22メディア: 単行本 1作目は16年度の第3位に入れたほどの作品。 さすがにそれに比べると、全体的なレベルは落ちてるような。 でも、まぁ派手さは無くても、青崎有吾らしいロジック展開…

2020年度ミステリ順位表('20.11.18更新)

さすがに11月にもなってしまったので、年間順位表をUpすることにしよう。 国内は対象作品がわずかに5冊。コロナ禍でのテレワーク対応も響いて、極端に出遅れてるな。 現在、図書館で順番待ちなのが、「ワトソン力」「巴里マカロンの謎」「透明人間は密室に…

オレだけが名探偵を知っている

オレだけが名探偵を知っている作者:林 泰広発売日: 2020/06/23メディア: 単行本(ソフトカバー) マイフェイバリットなデビュー作、「見えない精霊」の作者。 3年前の再デビュー作品「分かったで済むなら、名探偵はいらない 」は、 あまりにも作風が変わった…

立待岬の鷗(かもめ)が見ていた

立待岬の鷗が見ていた作者:貴樹, 平石発売日: 2020/07/17メディア: 単行本(ソフトカバー) 相変わらず地味。 とにかく地味。 ひたすら地味。 しかも今回は謎解き自体も地味だった。 不必要なくらい凝ったトリックの謎解きもホントどうでもよくなるし、 フー…

逆ソクラテス

逆ソクラテス (集英社文芸単行本)作者:伊坂幸太郎発売日: 2020/04/24メディア: Kindle版 珍しく真っ白な伊坂。 学生時代(主に小学生時代)を回顧する作品という テーマが統一されているだけに、童心が失われることなく、 全編読後感がとても良い作品に仕上…

夢魔の牢獄

夢魔の牢獄作者:西澤 保彦発売日: 2020/08/19メディア: 単行本(ソフトカバー) むっちゃアンモラルな話で、読んでて不快になる。 お得意のSF新本格(主に初期)かと思いきや、 SF的趣向の面白みも仕掛けも全然無かったし。 それでもミステリ的には報わ…

喧騒の夜想曲

喧騒の夜想曲 最新ベスト・ミステリー発売日: 2019/12/18メディア: 単行本(ソフトカバー) 「そりゃ、編集者、楽(らく)しすぎだろ」な編集方針なだけあって、 相変わらず協会が選んだ年間アンソロジー系(3年分を二分冊)とは 全く思えないような低質さっ…

エンデンジャード・トリック

エンデンジャード・トリック (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)作者:門前 典之発売日: 2020/02/07メディア: 単行本 やはりたまにはリアル書店に行かなきゃダメだな。 若葉台まで歩きingした際に、コーチャンフォーで本眺めてて、 こんなのが出てると、…

宙を数える

宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー (創元SF文庫)作者:高山 羽根子,酉島 伝法,理山 貞二,オキシタケヒコ,宮西 建礼,宮澤 伊織発売日: 2019/10/30メディア: 文庫 これもやはりアイデアがユニークな作品ばかりで、 サービス精神も存分に感じられはするけ…

家族パズル

家族パズル作者:黒田 研二発売日: 2019/12/12メディア: 単行本(ソフトカバー) 白くろけんの軸の一つにもなっていた”ハートウォーミングな家族物”の 短編をまとめた作品集。 ここ数年ゲームのノベライズばかりという印象だったから、久しぶりに読んだな。 …

ティンカー・ベル殺し

ティンカー・ベル殺し 〈メルヘン殺し〉シリーズ (創元クライム・クラブ)作者:小林 泰三発売日: 2020/06/30メディア: Kindle版 あの児童文学の代表作の一つであるピーター・パンを、 あのディズニー映画の一つであるピーター・パンを、 こんなアンモラルな話…

空ろの箱と零のマリア 7(完)

空ろの箱と零のマリア7 (電撃文庫)作者:御影 瑛路発売日: 2016/04/01メディア: Kindle版 最初の巻の感想を書いたのが2010年の8月。 4巻まではすぐだったんだけど、5~6巻の感想を書いたのが2015年1月。 最初からだと10年。前巻からでも5年経ってるんだもんな…

イヴリン嬢は七回殺される

イヴリン嬢は七回殺される作者:タートン,スチュアート発売日: 2019/08/09メディア: 単行本 「館ミステリ+タイムループ+人格転移」という、特異な構成の本格ミステリ。 西澤保彦の「人格転移の殺人」と「七回死んだ男」を、同時に読んでるようなもので、 し…

三体Ⅱ 黒暗森林

三体Ⅱ 黒暗森林(上)作者:劉 慈欣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版三体Ⅱ 黒暗森林(下)作者:劉 慈欣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版 前作の感想にも書いたが、一作目の本質は”奇想SF”だった。 そして本作は、紛れもなく”謀略SFミステリ”と表現…

潮首岬に郭公の鳴く

潮首岬(しおくびみさき)に郭公(かっこう)の鳴く作者:平石貴樹発売日: 2019/10/22メディア: 単行本(ソフトカバー) 寡作の頃にはよく読んでたんだけどなぁ。 中でも「誰もがポオを愛していた」は日本ミステリ30選にも入れてたくらい。 クイーンばりのロジッ…

かがみの孤城

かがみの孤城作者:辻村 深月発売日: 2017/05/11メディア: 単行本 今更ながらの超有名本屋大賞作品。 そんなわけで、長い長い待ち行列の果てに、 ようやく図書館の順番が回ってきたわけだけど、それだけ待った甲斐があった。 いやあ~、良かった。 不登校の子…

希望の糸

希望の糸作者:東野 圭吾発売日: 2019/07/05メディア: ペーパーバック 殺人事件としてはあっさりしすぎてるんだけど、 人情ミステリとしての全体の組み上げ方が、流石の東野節。 ストーリーの中で、隠されていた謎が暴かれ、 それが心理を紐解き、読み手の感…

危険なビーナス

危険なビーナス作者:東野 圭吾発売日: 2016/08/26メディア: 単行本(ソフトカバー) 映像化狙いの安っぽい作品に思えてしまったのが残念。 良く出来てて、それなりの面白さは味合わせてくれるんだけど、 2時間ドラマ的な範疇にすぎないような。 主人公も嫉…

米澤穂信と古典部

米澤穂信と古典部作者:米澤 穂信発売日: 2017/10/13メディア: 単行本 これだけの個人誌が編まれるなんて、米澤さん、凄いなぁ。 作家冥利に尽きるような本だと思う。 題名通り、古典部にとことんこだわったコンテンツと、 米澤氏本人に切り込んだコンテンツ…

時間SFの文法

時間SFの文法: 決定論/時間線の分岐/因果ループ作者:浅見 克彦発売日: 2015/12/17メディア: 単行本 膨大な作例を元に、時間SFを分類して紹介する評論。 「文法」という題名にはなっているが、 前半は確かに時間SFの分類から、その形式が論じられていて納…

父からの手紙

父からの手紙 (光文社文庫)作者:小杉 健治発売日: 2006/03/14メディア: 文庫 どこで見かけたのか忘れたけど、今更ながら読みたくなってしまった16年前の作品。 予想通り、なかなかに良い作品だった。 やはり最後がね。父側の気持ちに寄り添ってしまうだけに…

短編ミステリの二百年 1巻

短編ミステリの二百年1 (創元推理文庫)作者:モーム、フォークナーほか発売日: 2019/10/24メディア: 文庫 自分自身の「海外ミステリ百選」の中でも反則的に選んでいるが、 江戸川乱歩編の「世界短編傑作集」全5巻は、あらゆるミステリ者にとっての バイブル…

昭和 懐かしのアニメ 最終回はこうだった

昭和 懐かしのアニメ 最終回はこうだった作者:石橋春海メディア: 雑誌 50代後半の私にとっては、最初の本放送には間に合ってなくても、 ほとんどの作品が見たことのあるものばかり。 その頃の子供にとっては、選択肢はそうは多くは無かったのだから。 それな…

いよいよ最終回!―名作マンガは、こうして終わる!

いよいよ最終回!―名作マンガは、こうして終わる! (ダ・ヴィンチ特別編集 (1))作者:水島 新司メディア: 単行本 この手の作品だと、どうしても宝島社の「いきなり最終回」シリーズを想起してしまうが、 これは名前まで似せたバッタモンというわけでもなく、同…

息吹

息吹作者:テッド・チャン発売日: 2019/12/04メディア: 単行本 待望のテッド・チャン第二短編集。 第一短編集である「あなたの人生の物語」は 自分にとってのオールタイム・ベストのSF短編集。 これまでの生涯で読んできたSF短編集の中で、本当の頂点だと…

最強ミステリ映画決定戦

映画秘宝EX最強ミステリ映画決定戦 (洋泉社MOOK 映画秘宝EX)発売日: 2016/08/03メディア: ムック 曲者揃いの投票者(100人の映画ジャンキーが選ぶ!という副題)による、 ミステリ映画ベスト選び。 1位が「サスペリアPART2」で、2位が「悪魔の手毬歌」、 3位…

medium 霊媒探偵城塚翡翠

medium 霊媒探偵城塚翡翠作者:相沢 沙呼出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/09/12メディア: 単行本(ソフトカバー) 一話目。 あれれ、なんかミステリとしては弱々~。 こんなうっすい話で始まっちゃっていいの? 二話目。 ようやく本格らしくなってきてく…

最後のページをめくるまで

最後のページをめくるまで作者:水生 大海出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2019/07/17メディア: 単行本(ソフトカバー) 曽根圭介「腸詰小僧」同様、後味の悪いどんでん返し作品集。 やはり各種のアンソロジーに録られている、冒頭の「使い勝手のいい女」が出…

Iの悲劇

Iの悲劇作者:米澤 穂信出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2019/09/26メディア: 単行本 本格ミステリ作家にとって、『(アルファベット1文字)の悲劇』という題名を付けるのは、 相当の覚悟と自信が無いと、おいそれとはやれない行為だと思うし、 しかも自身…