新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

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あと十五秒で死ぬ

あと十五秒で死ぬ (ミステリ・フロンティア)作者:榊林 銘発売日: 2021/01/28メディア: 単行本 第12回ミステリーズ! 新人賞佳作入選「十五秒」が評判良かったためか、 本書のタイトルに挙げられている状況設定型ミステリを それ以降三作も追加して刊行された…

欺瞞の殺意

欺瞞の殺意 (ミステリー・リーグ)作者:章子, 深木発売日: 2020/02/15メディア: 単行本 流石だなぁ。 70代のおばあちゃん作家とはとても思えぬ柔軟さ。 本格ミステリとしての精度の高さに、いつもながら驚かされる。 60過ぎのデビュー当時から、構図の意外性…

あなたも名探偵

あなたも名探偵作者:市川憂人,米澤穂信,東川篤哉,麻耶雄嵩,法月綸太郎,白井智之発売日: 2021/02/22メディア: 単行本 前作同様、難易度はかなり高めの作品ばかり。 何か見返りがあればともかく、真剣に挑戦してみようという気には なれなかったので、読み物と…

クスノキの番人

クスノキの番人作者:東野 圭吾発売日: 2020/03/17メディア: ハードカバー 『秘密』『時生』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に続く新たなエンターテインメント作品。 ……ってのが売り文句。 つまりは、SF的(というよりファンタジー的と言った方がいいのか)着想を …

その裁きは死

その裁きは死 (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ発売日: 2020/09/10メディア: ハードカバー シリーズ二作目にして、ようやく読み方がわかったように思う。 前作はカササギの後と云うこともあったし、 メタフィクションと解説で称された構造もあっ…

メインテーマは殺人

メインテーマは殺人 (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ発売日: 2019/09/28メディア: ペーパーバック 前作に続いて、二年連続三冠王の作品(次作もなので、三年連続なのだが)。 今更にして、ようやくの読了。 それだけの作品というわけで、一体今…

砂漠を走る船の道 ミステリーズ!新人賞受賞作品集

SF研のY氏のブログを見て、こんなお手軽な作品集があったのかと知ったもの。 ミステリーズ!新人賞受賞作という、優秀さが自ずと証明されてるような 作品ばかりをまとめて読めるなんて、こんなお得なことは無いぞ。 続巻もあるみたいだけど、町田の図書館…

さよならアリアドネ

さよならアリアドネ (ハヤカワ文庫JA)作者:宮地 昌幸発売日: 2015/10/21メディア: 文庫 時間ループ物で、テーマは夫婦物。 モロに自分がはまりそうな体裁の作品だったんだけど、 意外にそうはならなかった。 時間ループ物って、あがいて、もがいて、の紆余曲…

ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ 扉子と空白の時

ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ (メディアワークス文庫)作者:三上 延発売日: 2020/07/18メディア: 文庫 前作に書いた感想を繰り返す形になっちゃうよ。 ミステリとして小ぶりだのどうのこう言うより、とにかくこの心地良さ。 相変わらず毒のあ…

星空にパレット

星空にパレット (創元推理文庫)作者:安萬 純一発売日: 2021/01/20メディア: 文庫 鮎川賞作家からの挑戦状 星のように煌めく謎解きの粋! 高純度な本格ミステリ短編集 たしかに高純度ではあるんだけど、カカオ100%チョコレートのように、 純度が高ければ高い…

巴里マカロンの謎

巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)作者:米澤 穂信発売日: 2020/01/30メディア: 文庫 このシリーズ、11年振りらしい。 それなのに完結編の冬ではなく、そこまでの繋ぎの番外編なのかな。 冬はいつやってくるのだ。 (まぁ冬にはこの秋桜ちゃんが不可欠のキャラ…

沈黙の狂詩曲

沈黙の狂詩曲 最新ベスト・ミステリー作者:青崎 有吾,秋吉理香子,有栖川有栖,石持浅海,乾ルカ,大山 誠一郎,織守きょうや,川崎草志,今野敏発売日: 2019/11/19メディア: 単行本(ソフトカバー) 「喧騒の夜想曲」と合わせて、三年分の年間アンソロジー。 編集…

紅蓮館の殺人

紅蓮館の殺人 (講談社タイガ)作者:阿津川 辰海発売日: 2019/09/20メディア: 文庫 前作の感想で「次作も多分読む」と書いておきながら、遅くなってしまった。 一昨年の本ミス3位で、ミステリファンの世評も高く、結構期待していた作品。 でも、期待のハード…

蝉かえる

蝉かえる (ミステリ・フロンティア)作者:櫻田 智也発売日: 2020/07/13メディア: 単行本 非常に地味なんだけど、なかなかどうして”飛び”のある作品を魅せてくれる。 本格っぽさを表に出している作品ではないんだけど、 意外に本格としての精度が高いのだ。 伏…

ワトソン力

ワトソン力作者:大山誠一郎発売日: 2020/09/16メディア: 単行本(ソフトカバー) どんな状況であっても”多重解決”の展開に持ち込むことの出来る、 このアイデアが素晴らしい。 これをこの作者が書くのだから、もう面白くならないはずがない。 本格ミステリの…

放課後探偵団2

放課後探偵団2 (書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー) (創元推理文庫)作者:青崎有吾,斜線堂有紀,武田綾乃,辻堂ゆめ,額賀澪発売日: 2020/11/30メディア: 文庫 こういうテーマでの競作アンソロジーなんだから、 せいぜいこうだろうなという、まるっきり想定…

ザ・ベストミステリーズ2020

ザ・ベストミステリーズ2020発売日: 2020/10/14メディア: 単行本 推理作家協会の年間アンソロジーをずっと読んできていると、 現代の一般ミステリの主流がホワイにあることがよく感じられる。 本書でも秀作と思えるのは、そこに主眼を置いた作品ばかりだった…

殺人七不思議

殺人七不思議 (名探偵「オーウェン・バーンズ」シリーズ)作者:アルテ,ポール発売日: 2020/09/17メディア: 単行本 いやあ、もうやっぱりアルテ以外のなにもの(何者、何物、両方の意味で)でもないな。 これまで書いてきたようなアルテ評(まぁほぼ全部同じこ…

透明人間は密室に潜む

透明人間は密室に潜む作者:阿津川 辰海発売日: 2020/04/21メディア: Kindle版 なんと本ミス1位、このミス2位か。 昨年度の「紅蓮館の殺人」に続いて、凄い評価だな。 「透明人間は密室に潜む」 「ベスト本格ミステリ2018」で既読だけど、二度読んでも…

本格王2020

本格王2020 (講談社文庫)作者:結城 真一郎,東川 篤哉,伊吹 亜門,福田 和代,中島 京子,櫛木 理宇,大山 誠一郎発売日: 2020/08/12メディア: 文庫 ……と、昨日のブログに書いたんだけど、 序文にて、東川篤哉会長に、私の本格観は「古い!」と決め付けられてしま…

本格王2019

本格王2019 (講談社文庫)作者:飴村 行,長岡 弘樹,友井 羊,戸田 義長,白井 智之,大山 誠一郎発売日: 2019/07/12メディア: 文庫 全く気付いてなかった。 新書版の「ベスト本格ミステリ」は無くなって、この文庫版に変わっていたんだね。 薄くなって(収録作品…

ノッキンオン・ロックドドア2

ノッキンオン・ロックドドア2 (文芸書)作者:青崎有吾発売日: 2019/11/22メディア: 単行本 1作目は16年度の第3位に入れたほどの作品。 さすがにそれに比べると、全体的なレベルは落ちてるような。 でも、まぁ派手さは無くても、青崎有吾らしいロジック展開…

2020年度ミステリ順位表('21.05.05更新)

国内 1位:ワトソン力 大山誠一郎 8点 2位:蝉かえる 櫻田智也 7点 3位:欺瞞の殺意 深木章子 7点 4位:透明人間は密室に潜む 阿津川辰海 7点 5位:ティンカー・ベル殺し 小林泰三 7点 6位:エンデンジャード・トリック 門前典之 7点 7位:あな…

オレだけが名探偵を知っている

オレだけが名探偵を知っている作者:林 泰広発売日: 2020/06/23メディア: 単行本(ソフトカバー) マイフェイバリットなデビュー作、「見えない精霊」の作者。 3年前の再デビュー作品「分かったで済むなら、名探偵はいらない 」は、 あまりにも作風が変わった…

立待岬の鷗(かもめ)が見ていた

立待岬の鷗が見ていた作者:貴樹, 平石発売日: 2020/07/17メディア: 単行本(ソフトカバー) 相変わらず地味。 とにかく地味。 ひたすら地味。 しかも今回は謎解き自体も地味だった。 不必要なくらい凝ったトリックの謎解きもホントどうでもよくなるし、 フー…

逆ソクラテス

逆ソクラテス (集英社文芸単行本)作者:伊坂幸太郎発売日: 2020/04/24メディア: Kindle版 珍しく真っ白な伊坂。 学生時代(主に小学生時代)を回顧する作品という テーマが統一されているだけに、童心が失われることなく、 全編読後感がとても良い作品に仕上…

夢魔の牢獄

夢魔の牢獄作者:西澤 保彦発売日: 2020/08/19メディア: 単行本(ソフトカバー) むっちゃアンモラルな話で、読んでて不快になる。 お得意のSF新本格(主に初期)かと思いきや、 SF的趣向の面白みも仕掛けも全然無かったし。 それでもミステリ的には報わ…

喧騒の夜想曲

喧騒の夜想曲 最新ベスト・ミステリー発売日: 2019/12/18メディア: 単行本(ソフトカバー) 「そりゃ、編集者、楽(らく)しすぎだろ」な編集方針なだけあって、 相変わらず協会が選んだ年間アンソロジー系(3年分を二分冊)とは 全く思えないような低質さっ…

エンデンジャード・トリック

エンデンジャード・トリック (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)作者:門前 典之発売日: 2020/02/07メディア: 単行本 やはりたまにはリアル書店に行かなきゃダメだな。 若葉台まで歩きingした際に、コーチャンフォーで本眺めてて、 こんなのが出てると、…

宙を数える

宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー (創元SF文庫)作者:高山 羽根子,酉島 伝法,理山 貞二,オキシタケヒコ,宮西 建礼,宮澤 伊織発売日: 2019/10/30メディア: 文庫 これもやはりアイデアがユニークな作品ばかりで、 サービス精神も存分に感じられはするけ…