新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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バーナード嬢曰く。 1巻

バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)

バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)

 
面白い。
 
本を読まずに読んだコトにしたい主人公を上手く利用して、
本好きあるあるのギャグ漫画に仕立てた作品。
 
作者自身もそういう全ジャンルに精通してる人じゃないようで、
登場する作品を読んでなくても愉しめるようになってるのが良い。
いや、下手すりゃ、読んでない方が共犯者的な共感を覚えられて、
逆に良いのかもしれない。
 
ただし、作者の趣味や読書歴が圧倒的にSFに偏っているので、
逆にその方面の知識が一切無いと、面白さも減じてしまうだろう。
この分野に関してだけは、深く具体的に触れられてるだけに、
ある程度の知識を持ってた方が絶対に面白いと思うので。
 
一応SF好きで、その方面にはそれなりに詳しく、
勿論本好きで表面的な知識は幅広く持ってるものの、
その実本当に読んだことのある文学作品は圧倒的に少ない
(子供向けの文学全集みたいので、かじったりしてるだけの)
自分なんかは、それこそズッポシの想定読者かと思う。
 
ということで、続編以降も機を見て読んでいきたいものだ。
 

歴史は廻っている

土曜日は新ルート開拓のため、あざみ野まで歩いてみた。
GoogleMapで駅まで1時間45分。取り合えず初回だからMapの指示に100%従って歩いてみたけど、
途中道なき道を行くような山越えルートで結構大変だった。
あとでPCでルートをドラッグして調べたら、平坦でかえって時間も短くなるルートを見つけたので、
次回行くことがあったら、そっちだな。
 
せっかくなので目的地にしてたブックオフは2F建てだったけど、狭い店舗でいまいち。
 
そこから妻のお使いごとでたまプラーザに回って、乃が美の高級生食パンを購入。
今朝の朝食はそれだったけど、さすがに旨いわ。たしかにそのままがベスト。
 
たまプラーザからは田園都市線経由ではなく、バスで新百合ヶ丘に出るコースにしてみた。
 

まぁなんか初歩き記念に一冊くらい買っていこうかという程度の購入意欲で選択。
 

ついでに寄ってみたら、ようやく最終刊を見つけた。これでコンプリートだ。
 

ドラえもん [感動編]

 
ドラえもんの中でも感動出来る作品ばかりを集めたもので、
映画のモチーフにもなった作品も多く、全般的に質の高いのは当たり前。
 
ただまぁ一作一作は凄く短い作品だから、
「感動」というよりは、正直少し気分が良くなるとか、
少し心に染みる程度ではあるんだけど。
 
とはいえ、そんな中でも、やはり別格はコレ。
「さようなら、ドラえもん」と「帰ってきたドラえもん」の
この二作で一組だけは、完全に「感動」の領域。
日本人全員の心の琴線に触れる作品だろう。
 
この別格を除いて、自分のベスト3を選ぶとしたら、
「台風のフー子」「ココロコロン」「のら犬「イチ」の国」かな。
 

ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ 扉子と空白の時

 
前作に書いた感想を繰り返す形になっちゃうよ。
 
ミステリとして小ぶりだのどうのこう言うより、とにかくこの心地良さ。
相変わらず毒のある作品なのに、なんでこう清々しいのか。
作者がだんだん上手くなってきたのか、読者としてシリーズにはまらされてしまったのか。
 
ただ、今回は完結感よりも、これからの展開に向けての、
引きがまたいい味を出している。
 
また本作の場合は、横溝正史で全体がまとめられているという心地よさもある。
それに小ぶりとはいっても、”おっ!”と思わせてくれたりもした。
一話目の真相とか、三話目の原稿の意味合いとか。

採点も7点としよう。今後も読み続けていけそうだ。
 

星空にパレット

星空にパレット (創元推理文庫)

星空にパレット (創元推理文庫)

 

鮎川賞作家からの挑戦状
星のように煌めく謎解きの粋!
高純度な本格ミステリ短編集

 
たしかに高純度ではあるんだけど、カカオ100%チョコレートのように、
純度が高ければ高いほど美味しいってわけにはいかないのが世の習わし。
 
本格厨の自分にこそ向いてる作品だろうと期待は高かったんだけど、
なんだかちっとも乗れないままだった。
 
全般的に必然性の感じられない、ミステリのためのミステリという人工物で、
普段からそういうもので構わないと公言している自分にとってさえ辛いものだった。
 
大山誠一郎だってそういう要素は高いのに、どういうところが違うんだろうと
考えてみると、やはり発想の飛びにあるように感じられる。
この作者の場合、せせこましいところでごちゃ~っとしてるだけ。
何段階かひっくり返してみても、スマートさが感じられない。
これならもっとシンプルな方がいいとさえ思える始末。
 
本格に正面から向き合ってくれてるだけに、そのうち自分にも
ぴたりと来るような作品を生み出してくれそうな気はするが、少なくとも本作ではない。
 
ベストは殺人トリックには全く感心しなかったけど、発想の飛びとしては
本作中最も良いと思えた「病院の人魚姫」かなぁ。
 
採点は勿論6点だ。