新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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4匹の蝿

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  • マイケル・ブランドン、ミムジー・ファーマー
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Huluにて視聴。

鮮血の魔術師ダリオ・アルジェントの監督3作目となるサスペンススリラー。
ロックバンドのドラマー、ロベルトは、黒いハットの男に付きまとわれていた。ある夜、はずみで彼を殺してしまうが…。

 
初期三作は、それぞれ原題に「鳥」「猫」「蝿」が入っているということで、
動物三部作と呼ばれているらしい。その最終作。
 
まだまだ鮮血の魔術師としての本領は発揮できてはいないが、
“唐突で意外な真犯人”というのは満たしているので、
一作目には及ばないが、二作目よりは好きだな。
 
動機としては結構あんまりな気はするけれど、
タイトル回収の解明シーンが良かったからね。
 
あと、オカマ探偵キャラも結構良かったかな。
 

わたしは目撃者

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  • ジェームズ・フランシスカス、カール・マルデン、カトリーヌ・スパーク
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Huluにて視聴。

『歓びの毒牙』大ヒットを受け、各国からの出資を受けて作られた監督第2作。
サスペンスとスリルに満ちた心理描写、科学と犯罪が絡み合うプロットが魅力の本作で、
アルジェントは自身の十八番である華麗なる殺人描写に磨きをかけていった。

 
デビュー作である「歓びの毒牙」が結構良く出来た作品だったため、
同系統の作品として作られた、監督第二作目。原題は「九尾の猫」。
 
とはいえ、アルジェント色はむしろ退化しているようにすら思える。
 
なんだかストーリー性を求め過ぎて、
かえって良さを失ってしまったかのような印象を受けた。
 
上記紹介文では「華麗なる殺人描写に磨きをかけていった」となっているが、
その点でいうと、まだまだ己を掴み切れていないといったところだろう。
 
“唐突で意外な真犯人”というのも、彼の持ち味だと思うが、
本作ではそこも弱い。インパクトがとっても薄すぎ。
 
まだまだ大人しめのアルジェント作品だった。
 

トラウマ/鮮血の叫び

Huluにて視聴。

黒衣の首狩り魔が彷徨うとき、少女に深紅の雨が降る!
ホラーの巨匠アルジェントが愛娘アーシアを初主演に迎えた意欲作!
イタリアンホラーの帝王ダリオ・アルジェント監督がアメリカで撮り上げた意欲作。初主演のアーシア・アルジェントがヌードも辞さない熱演を披露。鮮血の残酷美学と至高の愛の物語が合体し、忌まわしい心の傷、悪夢に彩られた深淵を暴き出す。

 
降霊会のシーンから始まるし、
冒頭に犯人の姿が映し出されるシーンがあったり、
(一瞬だし、静止画にしてみても、よくわかり辛いので、
 映像トリックと言えるほどのものではないけれど)
犯人への最後の仕打ちにしても、
自身の「サスペリア2」を意識しているのだろう作品。
 
さすがにその再来とまではいかなかったが、
アルジェントの中では、上位グループには入るかも。
それなりの意外性はさすがに準備されているし、
殺人方法と動機が結びつく解明なんかは納得だし。
 
首斬り殺人というわりには、殺し方の美学としては、
若干大人しめに感じられた。
斬られた首に喋らせるなどのとんでも描写はあったけど。

しかし、さすがのアルジェント。
実の娘すら、容赦なく(かどうかはしらんけど)脱がす。
さして必要と思えるシーンでもなかったのにね。
 

リターン・ザ・ギフト

小説家の法月綸太郎が、父親で警視庁警視・法月貞雄から持ち込まれる厄介な事件を名推理で解決に導く、同名作家・法月綸太郎の推理小説シリーズから「交換殺人」をテーマにした短編小説を実写映像化。オンライン動画配信サービス・Huluが、1話完結型の本格ミステリーを3週連続で配信する「Huluミステリーシネマ」の第2弾作品。

 
「Huluミステリーシネマ」の最後の一作。
 
「法月綸太郎の新冒険」に収録された原作は既読。
お得意の交換殺人ものだけど、その構図がどうのこうのより、
最後に解明される、とあるホワイが非常にドラマチックな作品。
 
そういう意味では、映像向きの作品だったと思う。
 
ミステリとしての構図が素晴らしい作品は多いけど、
どうしても頭でっかちな作品になりがちなノリリンだからな。
こういう系統の作品をチョイスするのは納得だ。
 
今回の三作品のうち、原作のイメージと一番かけ離れていたのが、
矢本悠馬、田辺誠一の親子コンビだろう。
ただ、原作のイメージをそのまま映像化に持ち込んでみても、
華が無く、面白みの無い作品になりそうなのも事実。
親子共々軽みの方向に振っておいて、推理モードに入ったところで、
カチッとスイッチを入れるヤリ口は、存外悪くないのかもしれない。
 
一方、井桁弘恵の沢田穂波は好感触。
原作とは違えど、このトリオはひょっとしたら癖になる素質ありかも?!
 

スイス時計の謎

人気ミステリー作家・有栖川有栖の代表作のひとつとして知られる「火村英生シリーズ」から、短編推理小説集「スイス時計の謎」に収録された表題作「スイス時計の謎」を実写映像化。オンライン動画配信サービス・Huluが、1話完結型の本格ミステリーを3週連続で配信する「Huluミステリーシネマ」の第1弾作品。

 
「Huluミステリーシネマ」の三作品のうち、第1弾作品。
 
当然、同タイトルの短編集に収録された原作は既読。
有栖川有栖の短編としての最高傑作(個人の意見です)。
「オールタイムベスト短編(国内編)」を選んだ際にも、
第8位に選んだし、今後同様なリストを作る機会があっても、
絶対に落とすことはないだろう作品。
 
……という評価だったんだけど、すっかり忘れきっていた今、
改めて映像で見てみると、そこまでではなかったのかも。
 
ただ、ロジック推理としては、最高峰の部類であることは違いないし、
最初に読んだときの印象を、そのまま今後も持っていることにしよう。
 
火村英生シリーズとしては、これが最初の映像化ではない。
その最初はおそらく斎藤工、窪田正孝のコンビなのだろう。
これはかなり良かった。斎藤工の人間味の無さは火村にピッタリだし、
彼なら「人を殺したことがある」と言われても、説得力を感じられる。
窪田正孝のこの頃の可愛らしさも、バディものとして非常に相性が良かった。
 
そういう決定版があった上でのキャスティングは難しく感じられるが、
満島真之介と柄本時生のカップリングも意外に悪くなかったと感じられた。
 
満島真之介の派手なルックス作りは、火村としては大いに違和感を覚えるものの、
柄本時生の飄々とした感じと関西弁の雰囲気は、有栖へのマッチング度が高い。
それを踏まえると、対照的な二人で、バディとしての相性は悪くないかも。
 
この二人なら、新シリーズも“あり”かもなぁ。