新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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超短編! 大どんでん返し Special

 
どこぞの知らないライターが適当にでっち上げたようなものとは違って、
真っ当な作家陣が名を連ねた作品集で、それぞれにアイデアが凝らされており、
及第点以上ばかりが集まった作品集だと思う。
 
ただ、2000字ってのが少なすぎるのかなぁ。
ショートショートの痛快さに「やれたぁ~」ってなる作品は少なかったような。
タイトルがコンセプトを表しているように、ショートショートというより、
短編の超短い奴ぅ~~、ってな感じなのかなぁ。
 
「大どんでん返し Special」と銘打たれてるわけなので、
もうちょっとは、どかんとした意外性を味わいたかったなと。
 
順不同でベスト5を選んでみるならば、
・恋に落ちたら(一穂ミチ
・訪ねてきた女(竹本健治
・井村健吾の話(澤村伊智)
・昼下がり、行きつけのカフェにて(結城真一郎)
・美味しいラーメンの作り方(七尾与史)
かな。
 
このうちベストは、この手法の可能性を感じた結城真一郎かな。
 
あと5作選んで、自分のベスト10とするならば、
・イズカからユウトへ(浅倉秋成)
・矜持(小川哲)
・契約書の謎(柚月裕子
・はじめてのサイン会(綾崎隼
・二十三時、タクシーは西麻布へ(麻布競馬場)
ってところで。
 
全体的に悪くはないんだけど、「大どんでん返し」とするには
やはり弱いとしか思えなかったので、採点は6点止まりかな。