新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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カエルの小指

 
道尾秀介の中でも、一般の方にもお薦めしやすい名作「カラスの親指」の続編。
 
検索しても自分の感想が無かったので、読み逃してたっけ、
と借りてみたのだけど、やっぱ確実に読んでた。
 
長期的記憶槽に欠陥のある自分でも、誰が父親だか、
はっきり覚えていたりしたし。
なんで感想書いてなかったんだろ。
 
ということで改めて。
 
本書は単独で読むべきではない作品。前作を読んでから、読むべき作品だろう。
人間関係や過去の経緯を踏まえてないと、思わせぶりな描写がもどかしく感じられると思う。
(読んでても記憶の乏しい自分には、それに近いもどかしさを覚えたから)
 
さすがに名作の続編だけあって、ある程度の面白さは保証付き。
今回も幾つかのシーンで、すっかり自分が騙されてたことに、
はっとさせられる。道尾秀介の技巧が見事に活きている作品。
 
とはいえ、やはり名作の続編だけあって、
前作を越えることなど出来ないってのも、やはり世の習い。
 
採点は7点。