でぃすぺる
ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ。
まぁこの著者なので、オカルトはオカルトとして存在前提だし、
それでも間違いなく本格ミステリの構成を取っている、という作品。
展開や読み味はジュブナイルの要素は勿論大きいけれど、
かなりミステリ寄りに描かれている。
というのも、オカルト好きの主人公男子と、現実路線の優等生少女が、
それぞれの視点からの推理を示すけれど、
三人目の少女があらかじめ決めたルールでどちらも否定する、
というロジック推理の展開が常に組み込まれているからだろう。
あらかじめ期待したほど、優れた作品とまでは思えなかったけれど、
構図の組み上げ方はさすがだなぁとは思えたので、採点は7点確保。