新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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君のために鐘は鳴る

 
「これぞ 21世紀の「十角館」だ!」なんて、キャッチコピーを
付けられたら、そりゃ読むっきゃないよなぁ。
 
で、どこが十角館を彷彿とさせるのか、さっぱりわからなかった。
孤島の連続殺人=十角館じゃないんだからさ。
 
密室の解法はひどい。
こんなん許したら、何でもありやん。
 
ただ、でも、少年の死の真相にはしびれた。
ここで導かれた心理的密室こそは、まぎれもなく21世紀本格だろう。
 
作家が透明人間的に描かれる真相には特に感心しなかったが。
21世紀的ではあるけれど、本格としての興趣を感じるものでは無かった。
 
国内物ならギリ7点といったところだけど、一点、高評価したいポイントが
あったのと、海外物バイアスをかけて、採点は8点にしておこう。