密室狂乱時代の殺人 絶海の孤島と七つのトリック
今度もまぁ潔いくらいのハウダニット一本押しのオンパレード。
なおかつ物理トリックごり押し。今回は都合の良い接着剤も登場。
これは便利（笑）、自分でも一つはトリック思いついちゃった。
そんな中でも作者自身も自信ありげな（根拠は読めばわかります）
「首切り密室」と「十字架の塔の密室」は出色。
とはいえ日本四大密室に数えられる「首切り密室」は、
着想は無茶苦茶面白いんだけど、痕跡残り過ぎでばれないはずないやん、だけどね。
「十字架の塔の密室」は本書中間違いなく一番笑えるトリック。
この二つのトリックは良かったし、それだけでなくエピローグでの謎解きが、
ををっと思わせてくれたので、一作目より好きだったな。
ってなわけで、採点は７点。
あと、こういうの、作者ホントに好きなんだろうが、
今回もむりくり強引見立て（ちょっとネタバレでごめんなさい）が。
まぁロジックに組み込まれてたりするので、前作よりはましかもね。
最後に一つ。二作目にして早くも「密室解かれなければ無罪」設定が
ほぼ有名無実化しちゃってるのは、気になるっちゃあなるかなぁ。
