TSUTAYA西友町田店の百円クーポンにて鑑賞の1本目。今回も5本レンタル。
本屋大賞受賞の原作は未読。
なので理解が追いついていない部分が多々あると思うが、
あくまで映画のみの感想として。
ファンタジー要素とリアル要素の両面で描かれていて、
そのバランス感のどちらにも軸足を置けず、
非常に不安定な作品に思えてしまった。
一方では犬の王や山犬を取り巻くファンタジー世界としての描き方。
もう一方では抗体や血清といった、リアルな医学としての取り組み。
それらが融合した世界観には感じられず、
なんだか別々の作品を観てるよう。
抗体の話が普通にロジカルに進むので、山犬を飼い慣らす部族が
けしかけて黒狼熱を流行らそうとしてるだけの現実的な解釈も可能なだけに、
ファンタジー要素がただの妄想のようにも思えてしまうのだ。
そういうわけで特に樹の中の犬の王の描写部分などに、ひどく違和感を覚えてしまった。
敢えて可愛くは見せないような、ユナのキャラクタ造形、描き方にも
違和感があったりして、自分には結局共感できない作品になってしまったな。