新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

イングロリアス・バスターズ

05/18 洋画専門チャンネル ザ・シネマ放映分。

タランティーノ、やっぱり面白ぇ〜。
 
グロテスクさとユーモアの共存。
張り詰めた緊張感からの、一気に荒々しい暴力。
 
定石や生真面目さとは全く無縁なんだけど、
なんだか”下品の品格”とでも呼びたくなるような、
独特のセンスがどれを見てもほとばしってるような印象だ。
 
本作は「荒鷲の要塞」と同じような戦争ミステリ映画に括れるだろう。
その探偵役を務めるのが、いずれも設定上の悪役ってのも皮肉でいい。
憎たらしいけど、格好良いとすら感じられるんだよなぁ。実に魅力的。
逆に味方側は、コントロールの利かないやんちゃながきんちょ、みたいなイメージで。
 
史実にはないからこうはならんよな、と思ってたことを
ぬけぬけとやってのける監督自身が、きっとやんちゃながきんちょ。
 
男ならきっとみんな心の奥底に住まわせてる、このやんちゃながきんちょが、
タランティーノ、面白ぇ〜」と言わせてるんじゃないかと思う。