新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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寿司取り違え事件

今日かみさんが外出していて夕食作る時間はないし、昨日はかみさんの誕生日。こういう条件がダブルで揃ったら、もう我が家の法則としては”百円寿司お持ち帰り”に流れるしかないだろ。
ってなわけで、歩いてすぐのところなので4時半に注文だけしに行って、5時半に再び出来上がりを取りに行ったときのハプニング。
 
「持ち帰りで予約していた月田ですけど」
「はい」と二つ返事で、用意されてたでっかい皿が出てくる。大きい折りが一つって…… おいおい、また話通じてないのかよ。
「サビ有りとサビ抜きで別の折りにしてくれるよう頼んでおいたのに」
何か思い当たることがあったかのように、「ハッ」という文字が顔面に張り付く店員さん。
「もう一度お名前を」
「月田ですけど」
折りの上に張られた注文票に、カメラズームアップするかのように、私の視線と店員さんの視線がスススススっと集中する。どっちかが太陽だったら、ジュツときっと一瞬で燃え尽きていたに違いない。
 
そこに書かれていた文字は……
 
「辻田」
 
用意されてた他の折りを確認に行くがやはり見当たらない様子。レジに戻ってくる店員さん。やっぱりの思いが見えつつも、注文票の束から取り上げた一枚の紙。いかにも慌てつつ、他の子を捕まえてコソコソ、そこにもう一人。「ハツ」「ハツ」「ハッ」と、映画の中の少林寺の修行のように、完璧なトライアングルが構成されてたよ。
 
慌てて奥へ向かう女の子を見つめながら、「厨房に出し忘れちゃったんだなぁ」と最も簡単な謎解きが頭に浮かぶ。ありがちな日常はしかし、奥から出てきた正社員(店長?)の言葉によって破られる。
「申し訳ございません。ちゃんと作ってたんですが、別のお客様にお渡ししてしまったみたいなんです。もしお待ちいただけるなら、すぐに作り直しますが」
「じゃあ、お願いします」 内心、怒るなんかより、くくくくっと笑っちゃってたよ。
 
「月田(つきだ)」と「辻田(つじた)」
 
やっちまったなぁ〜(笑)。忘れてたじゃなくって、取り違えちゃったんだね。そりゃ、耳だけで聞いたら、わかるよ、たしかに。きっと時間も同じ5時半で紙一重差だったんだろうなぁ。同情の余地はあるけどさ。でも、しかし……
 
いや、そりゃ、まぁ、私はいいよ。15分くらい待たされただけで済んだよ。不手際をカバーするサービスは何もなかったけどな(それを要求するほどオバチャン度は行き過ぎてはいない)。
しかし、間違ってたものを払わされ持ち帰った辻田さん(仮)、いったいその後どうだったんだろうなぁ? 家辿り着いて、いざ食べようよって段階になったら、頼んだはずのものとぜんっぜんっ違うもんばっかし入ってるわけだよな。もう気分はすっかりその気になってたのに、折りを開けたときのショックを考えると、かなりウハァーだぞ。
 
お店もどう対処したんだろ? 店側から電話してた気配もなかったんだけどね。