新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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そして、バトンは渡された

TSUTAYA西友町田店の百円キャンペーンでレンタル。2本目の最新作。

 
本屋大賞受賞作品の映画化。原作は未読。
 
これは割と良かった。
 
「それぞれに秘密を抱えた二つの家族の運命が交錯する感動ドラマ」
という謳い文句までは良いが、少し長めのストーリー紹介は読めばほぼネタバレだと思うので、
もし未読・未見の方は、これから読むor観るのであれば、出来るだけ情報入れない方がいいですよ。
上のAmazonへのリンクも、クリックして「ストーリー」とか読まないように。
広義のミステリに分類することが出来る作品なので。
 
観ていれば、どこかの段階でそこには気付くだろうけど、
途中で「ああ、そういうことか」と自分で気付くのと
(もしくは物語として描かれるまで気付かないのと)
最初からわかっちゃってるのとでは、大きく印象が変わると思うので。
 
ただ、その先の秘密には気付けなかった。
 
こういったミステリ的構造を持っていること。
みんなが素敵で、きっと幸福感を与えてくれること。
 
ということで、とても良い作品だと思うんだけど、
冒頭で「割と」を付けてしまったのは、当然わけがある。
「許される、許されない」問題はやはりあるんだけど、
それ以上に父親としてこの状況に至ることが絶対にあり得ないので
(自分が子を持つ父親として確信して言える)そこがどうしても引っかかるのだ。