新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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カラスの親指

道尾つながりで、だいぶ前に書き上げたまま アップしてなかったTV映画感想を。
 
'17/11/10 チャンネルNECO放映分

意外や意外、村上ショージがいい味出してた。
さすがにラスト付近の長尺の長台詞は荷が重かったけど、
全体的にこのキャスティングは成功だったんじゃないのかと。
 
姉妹が石原さとみ能年玲奈だったり、
(実は見てる間、石原さとみだって気付いてなかったぁ〜
 このパッケージ写真見ても、やっぱりピンと来ないしなぁ〜)
ピコ太郎が重要な役で出てきたり、
そんなところでもキャスティングがとっても興味深かった作品。
 
ストーリーも無茶苦茶充実してた頃の道尾秀介作品なので、
原作未読の観客であれば、まず間違いなく驚けることだろう。
人間を描くために、ミステリという手法を選んだと言ってのける作者の、
ミステリとしての意外性と、泣かせる人情話との見事な融合を味わえるはず。
 
ミステリ原作の映画化としては、成功した良作だと思う。