エンデンジャード・トリック (本格ミステリー・ワールド・スペシャル)
- 作者:門前 典之
- 発売日: 2020/02/07
- メディア: 単行本
やはりたまにはリアル書店に行かなきゃダメだな。
若葉台まで歩きingした際に、コーチャンフォーで本眺めてて、
こんなのが出てると、ようやく知った作品。
メジャーな作家ではないだけに、年末のランキングまで気付かなかった可能性大。
産み出す作品が全て怪作という、バカミスファンとしては決して目が離せない
作者だけに、見落とさずにすんで良かったよ。
本作だって、期待を裏切ること無く、相変わらずの怪作。
題名に「トリック」と銘打っているように、ハウダニット勝負で(勿論バカ!)、
絶対に名指しできないが、ちゃんと特定可能という、妖刀のフーダニット付き。
動機だとかなんとかだとか、胡散臭くて無理筋なところは多分にあるけれど、
こんなの書いてくれるんだから、バカミスキーとしては目をつぶっちゃいますよ。
解説に書かれているように、「エンデンジャード」という単語は、
「絶滅危惧種(Endangered species)」という用語で使われるもので、
明らかに作者もそれを意識して付けていること間違いなし。
新本格という言葉すら、旧本格の一種の様式にすらなってきている昨今、
そういう絶滅危惧種な作品を読みたかったら、恰好の本で恰好の作者。
採点は7点。
ところで、真剣に理解しながら謎解き読んだわけじゃないからかもしれないけど(失礼だな)、
クマが浮かなきゃいけない理由があったんだっけ?
もっと充分重し入れとくんじゃダメなんだっけ?