新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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TENET テネット

09/27(日) イオンシネマ新百合ヶ丘にて鑑賞。
 
いやあ、難解。
 
これは最低でも二回は見なくちゃ、理解は出来ないだろう作品。
勿論、なんとなくこうだよなという全体像はわかるんだけど、
それぞれの辻褄まで一度で掴める人なんて、おそらく極めて少数だと思う。
モヤモヤしてしまうのが気持ち悪いので、自分はサクッとネタバレサイトに行ってしまったけど。
 
未見で、これから見ようかなと考えている方は、この先は読まずに純粋に
時間パズルに向き合っていただいた方がよろしいかと。
まずはオープニングから、意図的に完全に観客を置いてけぼりにする展開なので、
冒頭から途方に暮れてください(笑)
 
 
 
 
ネタバレはしてないつもりだけど、構成の話は書いてるので少し空けました。
 
いやあ、ほんっと、時間軸を逆転させて描き出した「メメント」で登場した
クリストファー・ノーランらしく、巧緻に組み上げられた時間パズル。
 
順行と逆行が複数で同時展開してるから、頭ん中がこんぐらがっちゃう。
特にカーチェイスアルゴリズム奪回戦のとこはね。
でも、ちゃんと解けるようには描かれている(だいぶネタバレサイトの世話になったけど)。
 
前半が順行で伏線を貼っていくPhaseで、後半が逆行でその伏線を拾っていく
謎解きPhaseになってるのも、親切仕様なわけなので。
カメラを止めるな!」方式に結構近いかも。
 
初見でスッキリ感が得られるほどヤワな映画ではないので、
鑑賞後感が良い作品とは言いがたいけど、堪能させていただきました。
勿論、映像としての描き方にも満足。