新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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手塚治虫名作集 1 ゴッドファーザーの息子

やはりこちらも書影は文庫版しかなかったけど、読んだのはハードカバー版。

 
この巻のテーマは戦争体験だろうな。
前半はほぼそんな作品で、それらのほとんどが自伝的な作品になっている。
 
ベストはやはりいろんなアンソロジーに録られている
「いないいないばあ」だなぁ。
WHYから始まって、ほっこりと読み終えることの出来る良作。
 
第2位は「悪右衛門」で。
最後に登場する歴史上有名人の名前に驚いたのだけど、葛の葉伝説って有名な話だったのか。
ただ、この作品ではアレンジされていて、悪右衛門がメインの話になっている。
 
第3位は戦争体験テーマから録りたい。
思いがけない落とし方を見せる時間物「1985への出発」もいいけど、
せっかくなので自伝的作品の中から「紙の砦」で。
最後の二人の対比が何とも言えない読後感を醸し出している。