巻数が多いので、書影は最終巻のみ掲載。
クリスティの「ABC殺人事件」は中一の時に自分の小遣いで初めて買った文庫本。
その次に間を空けずに買ったのが「アクロイド殺害事件」。
この二冊が自分のミステリ人生を決定的に方向付けたと言って過言では無い。
なので、非常に思い入れのある作品。
とはいえ、記憶自体はほとんど無くなっているので、違うメディアながらも、
改めて読めて良かった。
ただ、こうして読むと、謎解き自体はそこまでスマートじゃ
なかったんだなぁと。はったりではない、決め手が一つ欲しかった。
読み物としての見せ場にはなってるけど。
それと、やはり、ABCを日本を舞台に描くのはスマートじゃなかったな。
あと、どうしても気になってしまうのが、名前。
アーサー・ヘイスティングズが朝倉平助というのはよくわかる。
でもでも、なんで嘉門なの? 全然繋がらないよね。
たとえば英久保亜論とか亜路とかじゃダメだったのかな。
名前っぽくないというなら、せめて亜門でいいやん。
実在人物でよく知られた名前なので違和感ないし。
「玖」だって、「玖(く)」じゃなくて、
「久(きゅう)」とも読める方が望ましいと思うし。
「玖(きゅう)」という読みもあるようだけど、一般的じゃないっしょ。