新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

死刑囚捜査官 芥川介の事件簿 1巻

 
全4巻。それなりに続いたんだな。
 
倒叙ミステリとしては、ミステリ度は比較的高い。
 
ただ、色々と甘いところはありそう。
たとえば、ロープ結んで一本で下りて、
引っ張ればピンと外れるなんて不可能でしょ。
(体重がかかるよりも強い力で引っ張ってるわけではないし)
※ロッククライミングのノウハウで可能なんだったら、ごめんなさい。
 
死刑囚という設定もあまり生きていない。
手錠だけでこんな野放しはいくらなんでもあり得ない。
やっぱ死刑囚設定なら、羊たちみたいに安楽椅子探偵だよな。
 
犯人達もいさぎよすぎ。なんで若干詰め切れ無さ感が残る。
 
フーダニットの楽しみの無い倒叙物だし、
色々挙げたように微妙なところも多いし。
積極的に読みたいわけでも無いけど、まぁ百円棚ならいいかってとこか。