- 作者: 麻耶雄嵩
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/08/06
- メディア: 単行本
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最初の一行で犯人が示されると来れば、まぁ普通はハウダニットがメインの謎となるか、倒叙物みたいな手掛かり探しになるか、のどちらかだと思う。
で、前半三編は普通にハウダニットがメインのただただ普通の短編ばかり。
バレンタインから始まる後半三編になってようやく、麻耶流のシニカルな仕掛けが愉しめるようになる。
こういう趣向の中でさえ、それぞれにホワットダニット、ホワイダニット、フーダニットのサプライズを見せてくれるのだから。
見せてくれはするけれど、やはり「バレンタイン昔語り」を除いては、麻耶くんへの期待値を存分に満たしてくれるとは言えないかも。
一編だけで年間ベスト級に入れるのは心許ないので、採点は7点。