町かどの穴 ラファティ・ベスト・コレクション1
SF界のほら吹きじいさん、ラファティの傑作集。
大好きな作家の一人だと思ってたんだけど、
なんだかもの凄く読むのに時間がかかってしまった。
最初に読んだ作品集「九百人のお祖母さん」が
よっぽど良かったので、その好印象が続いてたせいだったのかも。
ベスト・コレクションの「翼の贈りもの」もそうだったけど、
愉しさよりも、難解さの方を先に感じてしまっちゃうんだよなぁ。
自分の方が、歳取って柔軟さを失ってしまったからだったりして。
さて、ベスト3を選ぼうと思ったら、連作<不純粋科学研究所>の三編
「その町の名は?」「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「他人の目」
ってことになってしまった。
順位を付けるなら、「われら」がベストで、「他人」「その町」の順かな。
さすがにそれでは、と思ってしまうので、これらを除いて
あと三作選んでみることにしよう。
すると「山上の蛙」「世界の蝶番はうめく」「いなかった男」かな。
やっぱ6作中4作が「九百人」収録作なんだよなぁ。