ベランダは難攻不落のラ・フランス
広義なミステリ短編集でもあった「制服ぬすまれた」が
なかなか好印象だったので、普通の作品も読んでみるかと。
ちょっと不思議で、興味を惹かれたタイトルだったけど、
実は表題作があるわけじゃなく、一部の収録作の題名から
抜き出して並べただけだった。ちっ、引っかかったぜ。
掲載誌は様々で、互いに関連性は無い作品ばかり。
特になんてことない、ふわっとした作品ばかりけど、
なんかやっぱ雰囲気は良いな。画は全然好きではないのだけど。
ベストは「難攻不落商店街」だな。やっぱ秘密基地物っていいな。
第2位は「リトロリフレクター」かな。爽やかな年上の女(ひと)物?
第3位は「浜万年青」で。あるあるの歪な描き方。
勿論収録作全て完璧な非ミスなんだけど、なんかどれにも微妙に
ミステリ的なエッセンスが感じられなくもない。
ほんのちょっぴりの隠し味なんだけど、きっとそれが彼女の作品に、
自分が共感や好印象を抱く要因の一つなんだろうな。