06/26(土) イオンシネマ新百合ヶ丘にて鑑賞。
原作本の書影を挙げてみる。猫のピートはこのイメージで選ばれてるよね。
自分自身のSFオールタイムベスト10を決めるなら、
まず落とさないだろう作品が、このハインラインの「夏への扉」。
とはいえおそらく中学時代に読んだ作品なので、
自分の乏しい長期的記憶槽にはその中身は残っておらず、
読んで感動した甘酸っぱい感情の記憶だけが、
フィニィの「愛の手紙」やヤングの「たんぽぽ娘」とほぼ同時期に
自分が時間物に目が無くなったきっかけとして刻み込まれている。
なので、かなり新鮮な気分で観られたわけだけど、
これは結構良かったんじゃないだろうか。
万人向けの映画だから、非常にわかりやすく作られてはいるけど、
(なので過去に戻ってからやることは丸見えなので、
ああ、そうか、みたいな伏線の回収の快感は若干薄めだけど)
時間物として綺麗に収束していく心地よさを感じることが出来た。
この感想書く前に一応原作のネタバレあらすじを読んだけど、
原作を充分になぞっていて、原作ファンが失望するような作品ではないと思う。
(上記したように、わかりやすくするという方向性での改変だと思う)
原作には無いロボット・ピートも良かったんじゃなかろうか。
いろんな説明役として、尺を縮めてキビキビとした展開を可能にして、
過去が単調になりかねないところのアクセントにもなってた。
でもってとにかく、清原果耶ちゃんの透明感がヒロインとして完璧。
(原作のロリコンテイストは失われても、充分補われてる)
山崎賢人も良かった。この二人の主役は上手くはまってたと思う。
猫もね(静の演技が得意な猫と、動の演技が得意な猫の二匹が演じてるそうな)
時間物ラブストーリーはこうでなくっちゃのラストだし。
おじさんは少し泣かされちゃいました。