手塚治虫名作集 17 グランドール
収録作品は、4章からなる表題作と「赤の他人」「7日の恐怖」の3編。
表題作は意外なくらいに(というのは日本最大の巨匠に対して失礼だが)
結構がしっかりまとまった作品だったように感じられた。
様相を完全にひっくり返すどんでん返しの結末も含めて、なかなかの秀作。
「トゥルーマン・ショー」なんか影も形も無い昭和45年に
「赤の他人」を描いてるのもやはり凄いなぁ。
これを読んだ作り手が、あの映画を作ったんだと言われても
疑わず納得してしまうような作品。
創世記をベースにした「7日の恐怖」の着想は特に非凡ではないけれど。