- 作者: 市川憂人
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2017/09/21
- メディア: 単行本
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事前に抱いていた印象とは全く違っていて、
プロットで読ませる作品だった。
二つのパートで交互に書き込まれている、この過去と現在とが
いったいどう繋がっていくのか、というものを読ませる作品だった。
この繋がりを解き明かすことが、
犯人やトリックを解き明かすことにほぼなってしまうので。
これだけでは解き明かせない密室トリックは
物理手段の方は、あまり綺麗なトリックではないし。
またこれだけの複雑さを秘めた事件だったのに、
事件の幕引きの仕方があっさりすぎてて、ちょっと竜頭蛇尾気味。
こういうプロット作品だと作者の本質が掴めない。
処女作含めて、他の作品も読むべきだろうな。
構成は素晴らしいので、採点は7点。