- 作者: 市川憂人
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2018/09/12
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (6件) を見る
二作目と、この最新作を読んだ限りでは、
意外にも、バリバリの本格ミステリ作家というよりは、
お話作りに長けた人なんだなという印象を受けた。
どちらも不可能犯罪性が強調されてたりするので、
トリック小説かとも思えたりするんだけど、
そこはさほど重要ではないというか、逆にそこを重視しちゃうと、
評価をかなり落とさざるを得ない作品だと思う。
たとえば本書なんかでは、いきなり都合良すぎる新技術が
真相で使われたりする。その前までは納得できてたんだけど。
SFやコメディチックな作品ではよく使われたりはするが、
本書のような本格ミステリで事前説明も無く使うのは正直言ってアンフェア。
話としては面白いんだけどなぁ。
ただ真相のキモはトリックではなく、”アレ”なんだけども、
だとすると、記述的にはあまりフェアとは言い難い気がするので、採点は6点。