新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

サファイア

TSUTAYAの「新作・準新作5本で千円」で借りた作品、第三弾。

サファイア [DVD]

サファイア [DVD]

本ミスで挙がってた作品だったのかな。古典発掘物。
 

ロンドン郊外の公園で若い女性の惨殺死体が発見された。何度も胸を刺されており、怨恨による動機と思われた。Sの字のついたハンカチーフが残されており、被害者は別のところで殺され、ここに運ばれたようだった。
手がかりをもとにハザード警視(ナイジェル・パトリック)は捜査を開始、王室音楽学校で、サファイアという女子学生が欠席していることを突き止めた。サファイアの恋人で建築料の学生デビッド(ポール・マッシー)が呼ばれ、身元確認をした。デビッドによれば二人は近く結婚するはずだった。
サファイアの兄でバーミンガムの医師ロビンスも呼び出された。意外にも警部の前に現れたロビンスは黒人だった。
彼らの父は白人、母は黒人だった。そしてサファイアは妊娠していたことが判明する。デビッドは父親が自分であることは認め、混血であることも知っていた。一方サファイアは、派手な下着を身に着け、ダンスホールで踊っていたことが分かり、ダンスの相手のジョニーという黒人の男が捜査線上に浮かびあがってくる。
「犯人は誰か?その動機は何か?」という謎解きを正攻法で描くミステリー。「紳士同盟」(60)や「わらの女」(64)など犯罪映画で腕を振るったベイジル・ディアデン監督が、イギリス社会における黒人に対する差別や憎しみをあぶり出す。

 
この引用したストーリーにほぼ語り尽くされてるように思う。
 
地味な佳作かもしれないけど、
少なくともこれをフーダニットとして語る気はしないなぁ。
 
「黒人に対する差別や憎しみをあぶり出す」ってところが、
単独民族国家の日本人としてあまりぴんと来ないという面も
ありそうにも思えるけど。
 
印象に残るような作品ではなかった。