原書房様からの頂き物。いつもありがとうございます。
- 作者: 三津田信三
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2018/06/28
- メディア: 単行本
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もともと本格ミステリ作家というイメージは無かった作者だけど、
怪異と本格との融合という意味だけで素晴らしいわけではない。
純粋に本格ミステリのシリーズとして考えても、
綾辻行人の館シリーズに匹敵すると言っても、
ひょっとしたら過言ではないかもしれない。
初期二作品で強く感じられた、書き様のセンスに関する違和感は
いまだに覚えることはあるんだけれど、凄さ(特に事件やトリックの構図)が
大抵それを上回ってくれる。
本作に関しては、事件の構図は皮肉な面白味を存分に発揮してはくれるが、
意想外の凄さというわけではない。
本書の白眉は、なんといっても最初の事件の真相だろうなぁ。
これにはしびれた。
採点はやはり個人的年間ベストの上位に入るだろう7点。
ちなみに自分が無理矢理シリーズの順位を付けるとしたら、以下かなぁ。
首無>山魔>幽女>碆霊>生霊>水魑>密室>厭魅>凶鳥