忌名の如き贄るもの
本格ミステリの論理性としては、いつもよりだいぶ弱かったんだけど、
その分真相のインパクトは、いつも以上の出来映え。
強烈すぎる( )ダニットに、頭くらくらしてしまうこと請け合い。
(そこのあなた、マウスでドラッグしても括弧内には文字入れてません。
そこのあなた、文字数を数えて判断しようとしないように。
どれでも入るように便宜的に4文字分空けただけで、どれが入るか秘密)
最後の一行でホラーに落ちるところも、ゾワッとしたなぁ。
この衝撃、このゾワゾワ感、是非、読んでおたしかめください。
とにかくこの衝撃は、シリーズ中で比較するなら、
「幽女の如き怨むもの」の極端な構図に匹敵するかも。
その意味でも、シリーズの上位に置きたい作品だな。
どうしてもどちらかを選ぶなら、とんでもないくせに美しいという意味で、
幽女の方を上にしてみるか。
というわけで、シリーズ全11作品、自分の順位はこうなる。
首無>山魔>幽女>忌名>碆霊>生霊>水魑>魔偶>密室>厭魅>凶鳥
ひょっとしたら、厭魅、凶鳥は今読むと、少し印象変わるのかもしれないけど。
採点は8点。本年度の現時点2位に入れてみよう。
ちなみに各年度の順位表はこちら。本年度の順位表はこちら。