新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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プランタンの優雅な退屈

原書房様からの頂き物。いつもありがとうございます。

プランタンの優雅な退屈

プランタンの優雅な退屈

大森葉音って知らない作者だなと思ったら、評論家の大森滋樹の別名なんだそうだ。
ファンタジーでユーモラスな掛け合いが魅力の作品だと思うのに、
難解な言い回しだったり、妙にお堅いイメージを受けると思ったら、そういうことか。
目次からして、いかにも評論家っぽいもんな。
 
本書はファンタジー世界をベースにしたバカミスという風に自分では理解した。
趣向を比較的統一したバカミスの三連発。
なんだけど、「バカ」と「ミステリ」の作者的自覚度とバランスが
どうにも読み切れなかったので、ひょっとしたら私の誤読かも。
ユーモアミステリとバカミスは似て非なるものだと思うからな。
 
メインの事件の解決がバカミス狙いとしては、ちょっと笑いにくい
感じだったのが、個人的には難点かな。
ちょっと肩透かし感だったので、採点は6点。
 
でも、ちょびっとファンタジーな世界観が楽しい作品だった。