もう一人の乗客

もう一人の乗客 (光文社文庫)

笹沢左保に続いての再評価キャンペーン。
まずはこれから。
　
おっとなるほどそう来るのか。
意表を突かれて驚いた。
本格ミステリとしての手続きが十分でないところが惜しいけど。
（たしかに目撃者のところの描写が、そう考えないと不自然ではあったけど、読者に対しての決め手とするには弱いと思うから）
　
ストーリーの起伏も愉しい。
まさしく２時間ドラマ的ではあるけれど。
ラストは結構な外連味だし、ましてや映像で瞬間一発の謎解きと来てる。
旅のシーンもあって、男女のもつれもあって、ほんとにTVドラマにピッタリだなぁ。
　
採点は７点。佳作。
納得の伏線さえあれば、８点付けられる出来映えだと思う。