【奇術探偵ジョナサン・クリーク(ほぼ)全作レビュー】
#5 「消えた訪問者」
伝説のロックバンド“エドウィン・ドルード”のギタリスト、ロイの熱狂的ファンだった16歳の少女が、彼の自宅に招かれるも、その後、行方不明になった。同じ頃、ロイはジョギングから家に戻った途端、背後から何者かに襲われ気絶し、目覚めた時には、自室に手錠でつながれ、身動きのできない状況になっていた。ロイのファンだったジョナサンは、マドリンとともに事件の解明に乗り出す。
ちょっとシュール。
自宅に監禁された男。少女の訪問者があったはずなのに、実際に訪れたのは蛙だけ。今回はそんな謎。蛙を喉に詰まらせて死んだ男なども現れたり、妙なコミュニティが出てきたり。
奇術探偵ってこともあってか、不可能犯罪であっても極めてシンプルな原理を応用したものが多い。今回はミステリ・ファンにはお馴染みのアレだし、手掛かりもシンプルなので、割とトリックは読みやすい作品だったのではないだろうか。
犯罪自体は回りくどい犯行計画だし、こんな動機からこんなことを考えるか、って思えてちょっとシュールだけどね。
ところで冒頭いきなり”エドウィン・ドルード”ってあたりから、ミステリ・ファンならくすぐられちゃうよね。