【奇術探偵ジョナサン・クリーク(ほぼ)全作レビュー】
#20 「マリアの髪」
音楽プロデューサーのダドリーは、歌手のサリーと結婚したが、生身の妻より自らが創り上げた映像の「サリー」に魅力を感じ、ビデオを眺める毎日だった。そんな時、ダドリーはマリアに出会い、2人の関係が始まるが、秘書のドロシーがうまく隠していた…。
またもや見事なトリック。
第四シーズンは「斬新なトリック」が特徴的で、純粋にミステリとしての出来映えだけで評価すれば、シリーズ中最も完成度の高いシーズンと言えるかもしれない。
その中でもひょっとしたらこのトリックが一番好きかも〜。
アイデア自体はシンプルなんだけれども、すっかり完璧にやられてしまったぁ〜。
それにまた、久々に”しびれる手がかり”の登場。
ボブ・ディランの歌詞という手がかりも上手いと思うが、小さく切り取られたテープの謎解きがされた際には、「なるほど〜」と大きく頷いてしまったよ。
「全英一そそられる下半身」の内面の描き方も良かった。ストーリー、ユーモア(12フィート笑)、トリック、手がかりとバランス良く揃った好編だと思う。