ML仲間である著者からの献本。どうもありがとう!
- 作者: 汀こるもの
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/05/09
- メディア: 新書
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本邦初の魚ミステリシリーズの面目躍如といったところだろうか。何せ、「見た目だけのグッピー男」なんて言ってしまっただけで、最初の”「”からその括弧が閉じられる”」”まで、114行ノンストップ、一字下げすら無し(確信犯だなぁ)なんつう、怒濤の講義(いや、抗議か)が繰り広げられたりするんだからなぁ。
ただデビュー作のように、本格に喧嘩売ってくるような悪魔の所業(笑)はなく、ミステリとしては大人しめ。ちょうど森博嗣「すべてがFになる」に対しての「冷たい密室と博士たち」といった位置付けだろうか。
今回はキャラクタ要素が強く押し出されていたように思う。特に双子であることの意味について、真樹が追い詰められるシーンはスリリングなので、シリーズ読者にとっては読み逃せない巻になることだろう。