ML仲間である著者からの献本。いつもどうもありがとう!
- 作者: 汀こるもの
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/03/05
- メディア: 新書
- 購入: 3人 クリック: 70回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
例のシリーズでこだわり続けてる”アンチ”ってほどの揶揄感やトンガリっぷりはないものの、”裏青春ミステリ”だとかの表街道じゃない名称は付けたくなるな。でも、それが一番面白いことをわかってる奴が書いた、わかってる作品だってことは間違いないんだから、それでいいのだ。
まっすぐ生きてる(ことになってると思う)自分には、全編を覆うオタトーク(その代わり魚蘊蓄は一切無いぞ)や2ちゃん用語の絨毯爆撃には付いていけてない部分も多いが、その辺も含めて呑み込めるよな人間だったら、こりゃ、ひょっとして、べらぼうに面白い作品かもしれんわなと。
まぁ、ミステリとしてはロジックもへったくれもないんだが、って、いやいや、ひょっとしたらこれって”へったくれもない”んじゃなくて、”へったくれしかない”って言った方が正しいんじゃないか。
でも、これって決して貶めてるわけじゃないぞ。だって、ここにあるのは膨大な量の”へったくれ”なんだからな。全編へったくれで押し通した”へったくれミステリ”、あるいは”へったくれ青春小説”。
2ちゃんを見てみろ。あれこそ”へったくれの超集合体”だからな。あるいは、はんにゃを見てみろ。今や、へったくれは時代の最先端なんだぞ。こるもの、大丈夫、お前は今しっかりと時代を掴んでるぞ。
それにしてもこの表紙。講談社ラノベ化計画にしっかりと組み込まれてる感触だが、ラノベのようでラノベでない、そのはみだしっぷりをこれからもたっぷりと見せつけてやれっ!