新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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緊張の初体験(こうして大人になっていく)

昨日、塾全体の決起集会(?)に息子が行きたいというので、國學院久我山まで一緒にお出かけ。自分から行きたがったイベントだし、少しはやる気を起こしてくれたらと期待したんだけど、その効果は見られず。一体いつになったら”受験生”になってくれるんだろ?
ところで、久我山には食事できるポイントが無くって、昼食取るために下北沢で下車。あれこれ歩いてみた結果、息子の好物2種(ハンバーグと海老フライ)が合体した定食の写真が張り出されていた、ハンバーグのお店に決定。これが地下にある店でね、階段の手前で息子の足が一瞬躊躇するのがわかった。けどまぁ、取りあえず無視して階段を下る。
小さなお店だ。無口で頑固そうな職人型亭主と、その弟子(or息子)二人で切り盛りしてるような雰囲気。2人掛けテーブル席3席は既に埋まっていて、カウンターのスツールに腰掛ける。
早速注文を済ませたものの、妙に息子が落ち着かない。そわそわしてる。挙げ句の果てに「緊張する〜」なんて言い出した。
 
「だって、こんな店入ったの初めてなんだもの」
 
そうかぁ〜。ずっと子供連れという意識しかなかったから、ファストフードとか、ファミレスとかばっかりで、その他のお店といっても、「レストラン」という名称が似合う清潔そうな店しか選んでなかった。定食屋とか大衆食堂みたいな雰囲気の店って、生まれて初めてなんだ。スツールでカウンターってのも、きっと初めて。しかも地下。
さすがにそういう経験の思い出は、もう既に自分の記憶を辿ってもないけども、たとえば初めて自分一人で食券買って入る店に入ったときとか、昼食に入った店で初めてビールを頼んだときとか、初めて一人で居酒屋で飲んだときとか、そういう時の緊張感だけは、なんだか少し蘇ったような気がしたよ。
ほんのささいな、そのうちきっと忘れてしまう経験だろうけど、こんないろんな初体験を何度も何度も繰り返しながら、こうして人は大人になっていくんだね。