新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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三十九夜/バルカン超特急

HMVで購入したDVD二作を鑑賞。
ひどい!!!
いや、勿論作品自体は何の問題もない。問題ないどころか、この二作はヒッチコックの影の代表作だと思っている作品で、改めて見てもその面白さを再確認できた。サスペンスの転がし方や、魅力的な謎や意外な真相という、ミステリとしての愉しみ。主人公とヒロインの、ヒッチコック王道のツンデレ展開という、恋愛系の側面まで含めて、たっぷり楽しめる作品。
問題は字幕。380円とか500円で売られているパブリックドメインDVD、これまで何本か買っているが、こんなひどいのは初めて。まだ「三十九夜」の方はフォントは違和感丸出しとはいえ、途中で明らかに切れている言葉がある程度で、まあ許容範囲だった。しかし、「バルカン超特急」の終盤は商品として問題外! 明らかに訳者が変わって、登場人物達の口調が変わっただけでなく、翻訳ソフトにかけたようなヒド過ぎる翻訳。一旦中国語に変換して、そのまま直訳したんじゃないかとか、中学生の英語のテスト答案みたいな、アマチュアだってここまで悲惨にするのは難しいと思えるほど。絶対に金を取る仕事じゃないよ。傑作を台無しにしてくれやがる。
HMV以外では見かけないレーベルだが、写真のようなジャケットの500円DVDは要注意。避けた方が無難ですよ。