スカーフェイク 暗黒街の殺人
昨年の本ミス第6位の作品。
「特殊設定」と「逆多重解決」という帯の文句は、
やや妥当な表現とは思いにくい気もするが、
「犯人側が自白するという多重自白を、
探偵が次々に論破・否定していく」
という多重解決のやりくちは、非常に斬新。
しかも密室トリックというハウダニットであり、
論破は極めてロジカルに行われる。
それだけではなく、最後にはすべてを一つに
収束させるという、アクロバティックな図式が描かれる。
いやあ、たしかに本格だね。
本ミスの上位に入賞したのも、頷ける出来映えだ。
ただ、一つ一つの謎解きも、最後の構図も、
個人的には衝撃や興奮につながるものではなかった。
自分の採点としては、7点止まりだな。
