クローズドサークル新時代!
最後の一行まで驚きの連続、限界突破ミステリー!!
3000万円の完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師穂稀は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。
一癖も二癖もあるツアー客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第2の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、それすら困難に。『星くず』は、宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。
「ついにジェームズ・ボンド(007)も宇宙に進出したかー」って驚きを、
学生時代に味わった身としては、結局なんでも最後は宇宙に行き着く――
というのは、もはや「あるある」レベルのセオリー。
だからクローズドサークルが宇宙に進出したって、別に驚きも感慨もあるわきゃない。
フーダニットとしての面白みは特にない。
よわ~い伏線くらいは張ってあるけど、ロジカルな推理は皆無。
ハウダニットは一応いろんなパターンが提示されるけれど、
どれも科学知識頼みで、「ふ~ん、そうですか」と頷くしかない。
唯一評価できるのはホワイダニット。
本書では最初から「説明できそうな動機」がそもそも見当たらないんだけど、
その「なぜ?」も、そして「宇宙のクローズドサークル」という「なぜ?」も、
きれいに解き明かされるのは爽快。
そこは買う。けど、7点までは届かず、6点止まり。
あ、ちなみに「最後の一行」は驚きではないので、そのつもりで。
ネタ的なオチとしては確かに面白いけどね。
