新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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化学探偵Mr.キュリー

 
原作は10冊も出ているようだけど、漫画版はこの1冊だけで完結。
 
2篇のエピソードが収められているが、どちらもわかりやすい真相なので、
意外性とかのミステリとしての興趣はあまり感じられない。
 
化学探偵という手法もミステリにはあまりそぐわない。
読者の既存の知識を真相の前提とするのがミステリの基本だから。
特殊な職業の探偵役を設定した場合は、往々にして新規の知識で
ミステリとしての興趣に繋げることも多くあるけれど、
本書の調査自体にはそういう新規性の面白味は無かったからなぁ。
 
ホメオパシーという扱われたテーマ自体は興味深かったけど。
 
まぁ1巻でたしかに充分という感じはしたな。