02/19(日) イオンシネマ新百合ヶ丘にて鑑賞。
刑事と容疑者のラブストーリーだと認識してて、全然興味なかったんだけど、
パク・チャヌク監督作品だと知ってしまったので、それは観に行かなきゃと。
「オールド・ボーイ」を含む復讐三部作や「お嬢さん」の監督なんだもの。
でもって、実際『刑事と容疑者のラブストーリー』だった。
まさにそれしか無いがごとくに。
上に挙げた作品群を見て、彼の特徴とも考えていた、
下世話なエロさも暴力の残酷性も、ここには一切無い。
ここにあるのはプラトニックな純愛でしかないのに、
それなのに実に官能的で、実に残酷。
でも、ホントにそれらは直接的には語られない。
作中歌の「霧」のように全ては覆われている。
観客がそれを読み取っていかなくてはいけない。
結構な大人の映画だった。
「愛」を語る言葉が「崩壊」だったりするわけなんだし。
そういう難解さがあって、評価の難しい本作。
意外性の高かった「オールド・ボーイ」や「お嬢さん」のような
作品をどうしても望んでしまうな。
最後にもう一つ、エロも暴力も無い本作だけど、
研ぎ澄まされた映像美だけでなく、語り口の妙味はこの監督ならではだったな。
今回は時間や空間をショートカットするようなショットにそれが感じられた。