新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

コミック あっ!と驚く7つのストーリー

 
どうせ、こんなん、あっ!と驚くなんてことなんてあるわけないよな、
と高をくくってたら、1話目であっ!と驚かされた。
 
原作:中山七里、漫画:蓮乗寺メイの「オシフィエンチム駅へ」
犯罪の構図自体も結構強烈だったのだけど、そこから立ち上がってくるホワイを、
すさまじいパワーでねじ伏せる、最終行の衝撃! これは傑作だろう。
 
一作でもこんな作品が入ってたら、それでもう充分なので、
本書の好印象はこれでもう決まってしまった。
喰わず嫌いせずに読んで良かったよ。
 
当然この作品がベストだけど、他にもいい作品はあったな。
第二位は、原作:佐藤青南、漫画:瀬芹つくねの「雪の轍」
作品自体の印象をガラリと変える大オチ以外にも、いくつかの意外性を仕込んでいる。
第三位は、原作:乾緑郎、漫画:松本勇祐の「最後のスタンプ」
いい話系。スタンプラリーの意味合いが大きく変わるオチ。