新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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MIDWAY 宇宙編

MIDWAY 2 (集英社文庫―コミック版)

MIDWAY 2 (集英社文庫―コミック版)

 
元本はデビュー25周年記念の自薦集として、
「歴史編」とセットで、2001年に刊行されている作品。
 
そんな長期の中から、作者自身が自信のある作品を選んでいるわけなので、
いずれも間違いなく傑作ばかり。
 
SFとしてのセンス・オブ・ワンダーに満ち満ちていて、
ハードSFとしての考察にも感嘆しきり。
そこに切なさや沁みる感情まで乗っかってくる。
 
SF研の部室に是非常備しておきたい作品集だな。
 
ベストはやはり「セス・アイボリーの21日」だな。
この慟哭には胸を打たれざるを得ない。
これまで読んだ星野之宣の中で、最も心震えた傑作。
第2位は「残像」。
太古の地球の映像から始まるハードSFが、感動にすり替わっていく。
最後まで泣かせてくれる名品。
第3位は「悪魔の星」。
ハードSFとしての壮大なスケールの作品を、
神と悪魔という寓意に投影させて描き出した雄編。