新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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天気の子

08/27(火) イオンシネマ新百合ヶ丘にて鑑賞。
 
今回はパスしようと思ってたんだけど、
娘が「むっちゃ良かった」と言ってたので、
急遽やっぱり観に行くことにした次第。
 
結果。 う~~~ん、微妙。
 
たしかに二人きりで世界が完結すると信じられる
10代や20代であれば、純粋に良いと思えるのかも。
そうでないことを知っている大人の世代には、にわかには受け容れがたい。
 
以前も書いたことだが、新海誠の作品は「君の名は。」を除いて、
全て鑑賞直後の心の落ち着き所を失ってしまう。
ハッピーエンドでもバッドエンディングでもない、
どこかあやふやな不安定さに、ぐらついてしまう。
 
本作もやはりそうだ。
 
ストーリー上の破綻は比較的少なく、
氏の作品の中ではわかりやすい作品ではあったが、 
意図的で挑戦的でもあるこのラストに
やはり釈然としないまま、首を横に振りたくなる。
 
セカイ系の文脈で分析すれば色々掘れそうではあるけどね。
君の名は。」同様、"ボク"が"キミ"を救う物語ではあるのだけど、
"セカイ"との関わり方はある意味真逆ではあるので、
その辺もとっかかりになりそうだけど、まぁ止めとこう。