新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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DUNE/デューン 砂の惑星

10/16(土) イオンシネマ新百合ヶ丘にて鑑賞。
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映画冒頭で「part one」の表示が出てきて、あっ、そりゃ、そうか、と思ってしまう。
それまではすっかりこれで完結するんだと思ってしまってた。
勿論それ事前に知ってても当然行くべき映画なんで、それは別に構わないんだけど。
というか、そうじゃなきゃ、逆に困る。これ一作で長尺の原作を描き切るなんて無理だものね。
やはり三部作なのかなぁ。あんまし、こういう情報出てなさそうだけど。
(どうも調べてみると、原作を二部で描き切り、続編「デューン/砂漠の救世主」を
 三作目で描いて三部作にするという構想のようだな)
 
大学のSF研に入部当時(もう40年近く昔の話だ)、まるで入部資格かと思えるほど、
皆が読んでて、必読書扱いされてた双璧が、「指輪物語」と「デューン/砂の惑星」だった。
部長も務めたくせに、結局在学中にこれらを読むことは無かった。
その後指輪は読めたけど、いまだこちらは読む機会無く、ずっと心に引っかかってた作品。
 
まずはようやくどういう話なのかを知れて感激。
原作読んでないんで完全には理解しがたいところが幾つかあったりはしたけど。
(それ自体が理解出来ないというわけではなく、背景がとかいう意味でね。
 お母様の能力とか、伝説みたいに挙げられる名前を含む単語が幾つかとかね)
 
でも、そういうものだと受け容れてしまえば、別にわかりにくいわけではなく、
エンタメとしてのストーリー性に没頭できるので、問題なし。
SFとは云っても、まるで中世の貴族社会の権謀術数みたいな話だしね。
戦い方も剣戟だし。
 
まぁ導入部(観たときの感触では前半部というよりは、このイメージだった)だし、
スピード感で酩酊させるようなハリウッド超大作とは一線を画す作品だと思うし、
(この監督の「メッセージ」も「ブレードランナー 2049」もそんな作品だったしね)
この映像込みでじっくり愉しめる、存分に満足できる出来映えだった。
 
興業結果がちゃんと出て、二作目、三作目が無事に作られることを祈るばかり。
勿論、観に行きまっせ。