トリック・トリップ・バケーション ~Trick Trip Vacation~虹の館の殺人パーティー (星海社FICTIONS)
- 作者: 中村あき,CLAMP
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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二作目のこれが評判よさげなので、読んでみることに。
するとこれは意外な掘り出し物だったかもと思えた。
クローズド・サークルの密室殺人物。
まぁ、ハウダニットはとんでもないんだけど
(後付けでそれなりの説明付けはされるけど)
なんといっても、多重推理が結構楽しい。
こういう謎ならこういう手もあるよね、ってところを、
ちゃんといい感じに拾ってて、個人的にはセンスの良さを感じた。
フーダニットのロジックも初期の伏線を活かした意想外の手掛かりで、
ちゃんとアクロバティック性を演出出来ているとも思えたし。
あまりにもトンデモ系のハウダニットだって、
とんがった作品を産み出せる原動力になり得るかもしれないし。
全作追いかけようとまでは思わないけど、評判は拾って、
今後も良さげな作品があれば、また読んでみようと思う。
ただ今回の最後の真相だけど、事件の解決自体を左右するような、
シリーズ設定は止めて欲しいなぁと思ってしまった。
採点は充分7点。