- 作者: 又吉直樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/03/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (160件) を見る
久々に現れた純文学界の大スター。
単なる人気というだけでなく、実力も充分に感じられる。
あの又吉だということを知ってるから、
文体とかに頑張ってる姿が透けて見えるような感触を抱いてしまうけど、
作者を知らなければ、特に気になることも無かっただろう。
訴えかけてくるテーマとか、何か伝えねばならない使命感とか、
そういうのが一切無い緩さ加減も、ベストセラーになる強みか。
読む人によって、深度はいくらでもどうとでもなる感触。
さらっと表面だけ読めばさくっと読めちゃうし、
深〜く読み取ろうとすれば、結構掘れそうでもあるし。
自分にとって読む意味は一切無い作品ではあるわけだけど、
あまり意味を求めて読書するというわけでもないしね。
「読みました」という、かりそめの自己満足を得るためだけではあったが、
その期待感以上には楽しめたように思う。