新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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追いつかれない亀になる

今朝かみさんに「おめでとう」と言われて、何を言ってるんだろと
一瞬きょとんとしてしまったくらい、すっかり意識から漏れてしまってた。
 
そうか、今日誕生日だったんだ。

 
以前も書いたような気もするけど、このくらいの歳になっちまうと、
もう年齢というものは、積み重ねるというよりは、
限りある残り少ないものを削り取っていくようなもの。
 
歳が一つ上がるということは、
+(プラス)という意味合いじゃなくて、
−(マイナス)の意味合いの方が明らかに大きいんだよね。
カウントアップからカウントダウンの世界に。
 
でもまぁ、アキレスと亀パラドックスみたいに。
どんなに速くてもアキレスは亀に追いつくことはできない。
アキレスが亀のいた位置に到達した時点で、わずかながらでも亀は前に進んでる。
またアキレスがその位置に達しても、ほんのわずかでも亀は前に。
だからいつまでたってもアキレスは亀に追いつけない。
 
そんな風に人生の終結がぐんぐんと追いついてこようが、
少しだけでもいいから前に進んでみることにするわ。
決して追いつかれないように、前に前に。
 
 
 
 
とはいっても、現実的にはアキレスは亀を簡単に追い抜いてしまうんだけどね。