新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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ゼロ年代海外本格ミステリ・ベスト5(『幻影の書庫』選)

結局昨日は一日バテあがっていたので、親父の焼き鳥レポートは書けず仕舞い。明後日の休日にはなんとか仕上げたい。
 
とはいえ、全く代わりのネタがないよ。漫画も未読作品ばかりが溜まってるし。
そんなわけなので、〆切前の公表はマナー違反だとは思うが、投票作品を公開。まぁ他の投票者に影響を与えるような人間ではないので、どうかお許しくださいませ。投票理由も一応書いてみるけど、正式コメントはまだまだこれから(なにせ14文字×16行に詰め込まなきゃいけないからな)。


1位:最上階の殺人         A・バークリー
2位:第三の銃弾(完全版)  カーター・ディクスン
3位:ナポレオンの剃刀の冒険  エラリー・クイーン
4位:魔術師        ジェフリー・ディーバー
5位:死の相続         セオドア・ロスコー
次点:七番目の仮説         ポール・アルテ

ここ10年の海外本格古典発掘ブームの象徴が、やはりバークリーだろう。落とせない、というより最上位こそふさわしい。一作選ぶなら迷わずコレ。題名からしてもこの順位がピッタリ。
ミステリの神による中短編ミステリの最高傑作、という神作品が第二位。神は復活するのがふさわしいのだ。
カーに続いてクイーンも。ここ10年のベストなんだよね、と改めて問われようが、堂々と「そう」だと答えるしかない。だって翻訳作品は翻訳された年が対象年なんだもの。作品の凄さはひいき目ではなく、充分にこの位置にふさわしい。
ここでようやくリアルタイムがってことで、ディーヴァーが第四位。自分が読んだ中ではコレがダントツ。
最後の一作が究極の選択。海外”ミステリ”という広い広い世界ではなく、海外”本格ミステリ”という一気に狭くなった世界で、ここ10年の象徴と言っても過言でないと思われるのがアルテ。作者投票なら迷いようもなく投じるが、作品として一作を選ぶのは悩ましい。自分の好みではコレだけど、ここ10年のベスト5に挙げるのは躊躇してしまう。その傍らを突っ走って駆け抜けた作品が結局第五位に。全てをなぎ倒すバカパクの怪作。
 
どんなに偏っていようが、全然ここ10年という意味合いが無かろうが、これが私のベスト5。