新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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語ってくれ、大いに語ってくれ

息子の英語辞書を注文するついでに、これを。本日が発売日。

祝! 日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞後第一作
悪徳銘探偵(メルカトル)と五つの難事件、怜悧な論理で暴く意外すぎる真実の数々!
 
ある高校で殺人事件が発生。被害者は物理教師、硬質ガラスで頭部を5度強打され、死因は脳挫傷だった。現場は鍵がかかったままの密室状態の理科室で、容疑者とされた生徒はなんと20人! 銘探偵メルカトルが導き出した意外すぎる犯人とは――「答えのない絵本」他、全5編収録。麻耶ワールド全開の問題作!!

昨年二冊も刊行されたばかりだというのに、またもや登場。
しかもメルの短編集だなんて、世の麻耶ファンは「こんな幸せでいいのかしら」と感涙にむせいでいることだろう。
 
「麻耶ワールド全開の問題作!!」だってさ。そうだろう、それしかないよ。
ある意味、問題作しかない、というような作者だものな。しかもメルだもの。
「人間だもの」の7倍は説得力のある「メルだもの」だもの。
 
柄にもなく(失礼!)、日本推理作家協会賞なんてメジャー・デビューも果たしちゃって。
ミステリーグランプリだよ。長編賞だから、グランプリ中のグランプリだよね。
この勢いで本格ミステリ大賞まで取っちゃうかもだよ。こっちも米澤穂信と一騎打ちだろうな。個人的には、麻耶くんに一票だけど、ちと分は悪いかもなぁ。コーナーギリギリを突く豪速の直球に対して、ボール球でファウルに討ち取る魔球だものな。いいおじさん達が果たして評価してくれるかな。
 
14日発表を刮目して待て!