新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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レディ・プレイヤー1

TSUTAYAの新作・準新作5本1,000円で鑑賞。これがラスト。

 
見終わって一つ大きな違和感を感じる。
 
あれっ、本作って、これで完璧に完結してる……
頭の中で三点リーダー(…)がぐるぐる回ってるよ。
 
特典映像を見て、ようやく納得。
これって、「レディ・プレイヤー」という何部作かの一作目じゃなかったんだ。
  Ready
 Player One
という、昔のゲームにありがちのスタート画面を表してたんだね。
 
まぎらわしいぃ~~~
日本語タイトルの字面見て、そんなんわかるわけねぇ~
すっかり勘違いしちゃってたよ。
題名の最後に「1」を付けるなんて止めてよね。
(大昔の「カプリコン・1」の時は勘違いはしなかったけど)
そういえば主人公もヒロインも全然レディではなかったしな。
 
ただ、映画自体は充分面白かった。
スピルバーグらしい、エンタメのお手本になるような作品。
シンプルな筋立てを、新しい映像体験の中で展開させる。
 
VRの中の人が集結していって、それぞれの活躍を見せてくれるとこも、
なんか超現代版の「七人の侍」的演出かも、なんてことも思っちゃったし。
 
それになにより、とにかくオタク心をくすぐりまくってくれるのが心地良い作品。
 

トレイン・ミッション

TSUTAYAの新作・準新作5本1,000円で鑑賞。

 
「アンノウン」「フライト・ゲーム」と同じく、
ジャウム・コレット=セラ監督、主演リーアム・ニーソン
という組み合わせで撮られた作品。
 
その二作品共がいずれも傑作だったので、期待して観たんだけど、
それにきっちりと応えてくれた作品。
 
動く密室状況の中での人捜しという縦軸に、
小舞台でのアクションと大舞台でのアクションを組み合わせて魅せる、
って意味合いで、まんま「フライト・ゲーム」なわけで、
こちらの方がずっとシンプルになってる分、やや劣化版な感じはあるけど。
 
でも、やはりラストの締めくくり方も含めて、面白かったなぁ。
大満足の秀作。
 
これまた気付いてなかったんだけど、この黄金メンバの組み合わせで、
もう一作「ラン・オールナイト」ってのもあったらしい。
最寄り店舗に置いてあったら、今度旧作安く借りられる機会に是非とも観てみよう。
 

天才イケメンよいこのヒステリーの秘密

というわけで510円以下無料の3軒目。1時間10分くらいなので、歩きingにもぴったり。
二日続けて、1万3千歩越えって、いい感じだ。
ただ、久しぶりだったので地図ソフトのいう通りに歩いてみたら、山越えで辛かったよ。
やっぱり微妙に遠くても、大通り回っていくのが大抵正解なんだよなぁ。
地図ソフトも経由する道の高低差表示してくれないかなぁ。いつもこの罠に引っかかる。

そういうわけで、ちょうど510円の1.をいただく。2.はこれで残りは31巻と35巻。3.はつい買ってみたが、後で見たらネットの評判最悪。4.はタイトル買い。5.はどうもこの巻が抜けてたみたいだったから、ちょうど良かった。
 

赤い聖狼の歴史のロマンは舟王の警護の告白

510円以下無料のクーポンがブックオフ3軒から発行されてきて、締め切りが明日までなので、まずはそのうちの2軒をはしご。その後町田で妻と落ち合って、ランチと買い物。

駅から歩いて20分ほどかかるので、開店時間に合わせて歩きで。
1.は抜けてた巻だったので喜んでいただく。2.はロストエデン、インフェルノは悪くなかったので。3.は抜け巻の落ち穂拾い。

510円以下で絶対欲しい作品が見当たらず、取り合えず1.を。2.,3.は続巻が出てたことを初めて知ったよ。

1.の評判高い作品が多い異色短編集が読めるのは嬉しい。2.は名作デビルマンにつながる先行作品になるのかな。3.は561Pの厚みと山前さんの解説付き。4.は30年分の巻末おまけまんがの集大成。

平成ストライク

平成ストライク

平成ストライク

 

平成の時代に起こった様々な事件・事象を、九人のミステリー作家が
各々のテーマで紡ぐトリビュート小説集

 
ミステリ作家がこぞって集まった作品にしては、ミステリとして弱すぎ。
 
平成が自身の人生経験のほぼ全てを占めるような若い人であれば、
それなりの思い入れとともに読むことも出来るかもしれないが、
社会人になってからの人生後半戦に過ぎない自分にとっては、
テーマ自体もさほど意味を持たなかったのかな。
 
ベストは千澤のり子「半分オトナ」だろうなぁ。
好きな作家&トリックではないのだけど、ちゃんと巧みに構成されてた。
 
これまた好きとは真逆の嫌いな作家ではあるのだけど、
本書中ではミステリとしてはダントツの白井智之「ラビットボールの殺人」を2位に。
 
この作家にしてはロジックが薄味過ぎるのが不満ではあるけど、
青崎有吾「加速してゆく」を3位に。
 
採点は5点すれすれの6点だな。