平成の時代に起こった様々な事件・事象を、九人のミステリー作家が
各々のテーマで紡ぐトリビュート小説集
ミステリ作家がこぞって集まった作品にしては、ミステリとして弱すぎ。
平成が自身の人生経験のほぼ全てを占めるような若い人であれば、
それなりの思い入れとともに読むことも出来るかもしれないが、
社会人になってからの人生後半戦に過ぎない自分にとっては、
テーマ自体もさほど意味を持たなかったのかな。
ベストは千澤のり子「半分オトナ」だろうなぁ。
好きな作家&トリックではないのだけど、ちゃんと巧みに構成されてた。
これまた好きとは真逆の嫌いな作家ではあるのだけど、
本書中ではミステリとしてはダントツの白井智之「ラビットボールの殺人」を2位に。
この作家にしてはロジックが薄味過ぎるのが不満ではあるけど、
青崎有吾「加速してゆく」を3位に。
採点は5点すれすれの6点だな。